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軽度の滑舌不良と重度の滑舌不良。

ここ最近、滑舌に関するお問い合わせがとても増えていて、対応に追われております。

特に滑舌のレッスンは、細かい所、高度な部分は、全ての先生が対応できるわけではないので、とても貴重な分野だと思っています。

今回は、滑舌の程度の違いについてお話します。

まず、初めていらっしゃる生徒さんの中で、ご自分の滑舌の不良な部分を細かく説明できる方がいらっしゃいます。

「カ行とサ行が言いづらい。特にこの音とこの音の組み合わせが言いづらい」という様な具合です。

この様な説明が出来る方の場合、8割強の確率でそこまでの滑舌の不具合が無いことが多いです。むしろ、そのように自己分析が細かい方の場合には、ご自分を見る目が厳しい分、

そこまで致命的ではない印象です。その代わり、そこまでの細かい部分が気になっていて、そこを克服したい、と思う方だからこそ、スクール選びは相当慎重になっているな。という事もわかっています。

逆に、重度の滑舌の不具合があることの場合には、他人からの指摘で来校することが多いです。例えば、「ワークショップに行くと、滑舌の事ばかり言われる。でも、自分で何が出来ていないかがわかっていない」という物です。

でも、指摘を毎回受けるので、「何かがダメなんだろうな」とはうっすら思っている。でも原因究明をするにしても難しい。というパターンの方が多いように感じました。

その場合、例えば舌癖があって、外科的分野の要因でトレーニングだけでは限界があるとか、あごの動きに癖がある、とか、「言えないから早口になってしまって、逆にそれがあだとなって滑舌がどんどん悪くなってしまっている」という方も見かけたことがあります。

正直申しまして、トレーナーとしましては、「明らかに音声としての不具合があり、トレーニングでは何もできない、不正咬合などの不具合などは無い方」というのがこちらとしても指摘がしやすく、先ほどお話したような、不具合が軽度で、ご本人のさじ加減が絶妙な方の方が、こちら側のハードルが上がりやすいです。

「う~ん何となく良いような気がするけど、別に劇的に変わってる感じも特にないかも」と言われてしまいそうですが、滑舌も口の中のスペースの使い方がメインなので、やはり継続すればするだけ、何かしらの結果は変わってきます。「かきくけこ」が確実に違和感があるので、ちゃんときれいに「かきくけこ」が聞こえるように発音したい。などの不具合の矯正の方が、わかりやすく、ご納得いただける率も上がります。

実は滑舌のレッスンは「言えればOK」となるのが普通ですが、うちでは妥協しません。音楽と同じで音色重視。音色がきれいでないと、例えばその滑舌で原稿を読んだ時に、必ず「なんか惜しいんだよね」という現象が起きます。その「惜しい」は音感や音色から来るものです。

精進します!

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