音色(トーン)を究める事とは?VOL2
音楽を聴くとき、皆さんは「メロディ」や「歌詞」をなぞりながら聴いていくと思います。
上級者になりますと、メロディと同時にメロディとセットになっている「和音」にも着目して聴けるようになります。ちなみに、もっと上級者になると、実際スーパーマーケットのBGMの様に、
単旋律(メロディのみ)で流れてくる音楽に対してもその曲の適正和音を想像して、頭の中でメロディと同時に鳴らすことが出来るようになります。
これは、どちらかと言うと絶対音感というより、相対音感的な感覚になります。
ちなみに私は幼稚園ぐらいから、勝手にこのようなことが出来るようになりました。
おそらく、ヤ〇ハ音楽教室のおかげです。
きっと、その能力を活かして、今のレッスンの形があると私は考えています。
優秀なボイストレーナーと言うのは、和音じゃなくても同じことが出来る人の事を言うと思います。
実は、ボイストレーニングは 入口、中間、奥行きと3段階くらいあります。
レッスンをやる上でも、にわかではありますが、レッスンしやすい生徒さん、ちょっと難易度が高い生徒さんと3パターンあります。
ボイトレは引き算の理論で進めていける方が、正直生徒様の満足度がわかりやすく上がります。
要は、
- 発声にもともと非常に癖がある。
- やらなくて良い事を自己流でやってしまっている
- とっても感性が素直で、言われたことだけをやろうとする生徒さん
ような生徒さんは大変レッスンしやすく、逆に
- 良い意味でも悪い意味でも癖も特徴もない
- 変にご自分で知識を身に頭でっかちになっている。
- 元々ある程度基礎的なこともあって、ご自身がブラッシュアップしたいことが明確
- 元々知識があり、ご自身の足りていない部分があまりにも明確になっている生徒さん
です。まず、ボイストレーニングは知識的に詰め込んで、発声をするときリアルタイムで「あ~やってこうやって」とやり始めると、
ご自身もリスナーも頭が疲れてしまいます。「正しい事をやっているな!」という事は相手には伝わるようになります。
実は、ボイトレの3期間、「入口」「中間」「奥行き」の3期間の「入口」の時が一番生徒さんの満足度と、伸び率が顕著にわかるのです。
これは、実際の伸び率もありますが、正直な所「変化がわかりやすい部分」であるという事が一番の理由となります。
そして、「中間」。中間部分に入ると、重要になるのが、その方の声や体の特徴を生かした表現や発声を学ぶところになります。大体、この「中間」の部分から、早いと
伸び悩みを感じるようになります。ただ、もっとブラックな話をしますと、本来伸び悩みを迎えているのに、先生がそれに気づいていない場合も多いです。
要は、その「中間の部分」がレッスンの中で重要視されていないという事です。
専門用語で言うと、「ミックスボイス」「エッジボイス」というような発声のテクニック的なところのみをメインでやって、実際にはそれが音楽的に全く表現として有効に使えていない、
もしくは、使ったとしても、本来のその方の個性には合っていない、頑張ってつけたテクニックや知識を活用することに一生懸命になっていることだけが相手に伝わってしまう。
と言ったことがあります。
ですから、私が最も必要と感じているのは、それが音楽的に必要なトーンなのか?その方の声の適正と合っているか?人が聴いたときに「フィットするか」という事になります。
あ、この記事もう1回続きます。
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