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音色を究めることの重大性(有料級記事)

歌や楽器を勉強されている方であれば、「音色」の大切さと言うのは嫌と言う程ご存知かと思いますが、話し方)ナレーション・セリフと言った場合には、音色とお話しても時折「ぴん」と来ていない
方を見かけます。
これはある意味当然と言えば当然なのです。その理由をお話します。

今まで私も声優養成所を出られた後の生徒さんを数多くレッスンさせていただきましたが、学校によってレッスン内容はまずとっても大きく違って、
一番の違いと言うのが「基礎に対してのウェイトの置き方」です。基礎を学習する時間をどれくらい割くか。ここは本当にめちゃくちゃ違います。
ただ、今まで全て拝見させていただいて一番重要な、基礎と演技(表現)にまたがる部分が集団のレッスンだと、難しいという所なのです。

私としては、学校の味方。と言うわけではありませんが、やはり大人数のレッスンでは限界があると思っています。
基礎的な発声を経て、滑舌を経て、さらに鼻濁音や無声化のルールを学んでいきます。日本語はルールがとても細かいのに、普段我々が何の気なしに話をしているので、改めて
「そうか、そうだったのか、いや難しいな」という事もかなりあるのです。

そんなことをやっていると、あっという間に1年経過します。そして、いざ文章を読む段階に入った途端、「演技上のノウハウ」を一気に叩き込まれます。
演技と言うのは、基礎の練習とは全く違う事をやります。

「どういう状況で主人公はそのセリフを言ってるの」とか「言葉の語尾が全部同じ落ち方、抜き方してるよ。会話の時不自然でしょ?」と言ったような、

想像の産物と現実と、どこをどうそのはざまで表現するのか?という所を学ぶのですが、皆さんまずは先生のマネをしてみたり、映像を見まくって猛勉強をしたりしています。
というか、それくらいしか方法論が無いのです。さて、皆さんに問題です。その時に、本来、最も大事な役割、どういうアドバイスをしてくれる人が必要だと思いますか?

表現の範囲に入ったときに、表現通りの音が出せているかチェックする人。

そうなのです。「悲しい」「叫んでる」「切ない」といった、表現の範囲に入ったときに「その声は刹那の声ではない」「悲しい声ではない」と言ったように調香師ならぬ、調声師(私の造語です)
がどうしても必要なのです。

ぶっちゃけ、私の所に来る方は全部と言っていいほどその「迷子」になっている方や、他者からのアドバイスの受け取り方が難しい。と言う方が多いのです。

プロの現場に行ったとき、ナレーションの依頼で「明るい感じ、でも元気過ぎない感じ」とか「上品な感じ」とか、正直、めちゃめちゃアバウトなオーダーが多いのです。

そうなった時に、それをかみ砕いて解釈し、さらに、その音色を作るためのノウハウを教えてあげられる人が必要なんです。

続きのブログは次回に。

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